ウォーターフォールのベテランがアジャイルを知るための3冊

ウォーターフォールのベテランがウォーターフォールのプロジェクトの運営に課題があって何かを変えたいとき、この3つを読むことを薦める。もちろん、このほか、Webサイトでたくさんのアジャイルに関するブログがあるのでそれも含めて咀嚼して欲しい。
当たり前だが、これからアジャイルを勉強したい、取り組みたいというエンジニアもマネージャもこの3冊からはじめることを薦める。


兎に角、何かウォーターフォールのプロジェクトに変化を与えたいのであれば、まずは、アジャイルサムライを読んと良いだろう。ウォーターフォールのプロジェクトに変化を与えるとき、いきなりすべてを変えることは、プロジェクトチームにとってインパクトが大きすぎるから最悪拒絶反応を起こしかねないから、ウォーターフォールのプロジェクトでもあるミーティングをスタンドアップミーティングに変えるとか、WBSの作業ボリュームはプロジェクトチームで検討するミーティングを設けるなど、できそうなことを導入してみたらよいだろう。実際、このブログで書いているとおり、アレルギーを起こさないように、じわっと導入してウォーターフォールフレームワークアジャイルを導入したプロジェクトがあるのだから。

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アジャイルウォーターフォールも一長一短なのだ。それをシステム開発方法論の観点から整理したものがアジャイルと規律だ。ウォーターフォールのベテランとは言っても、知識体系として自分の知を整理する機会は少ないから、その観点だけでも十分価値はある。それをウォーターフォールアジャイルと他のシステム開発方法論も含め、網羅的に整理ているのが良い。

アジャイルと規律 〜ソフトウエア開発を成功させる2つの鍵のバランス〜
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アジャイルをもう少し踏み込んで知りたいときの本がこれだ。特に、プロダクトバックログやその見積もり方法など、ケーススタディを読むと理解を助けるだろう。優先順位づけは、その観点からいくつかのアプローチが提示されており、これ自体、ソリューションを検討するときに流用できるだろうと思う。この本は、ボリュームがあるので一度では理解しきれないかもしれないが、一通り読み切って、それも、最終章の23章のケーススタディまで読むとより具体的にイメージできるだろう。その上で、もう一度、理解が不足している章を読むと良いだろう。